カテゴリ:詩( my younger days)( 39 )

「トンビ飛べ」

d0361758_14320991.jpg
d0361758_14320880.jpg


*写真と詩の内容とは関係がありません*




トンビ 飛べ
おばあちゃんと 夏へ行こう
トンビ 飛べ
おばあちゃんと 夏を歩こう
ツクツクホーシの木に
ツクツクホーシ鳴くよ
トンビ 飛べ 空高く飛べ
トンビ 飛べ おばあちゃんの夏へ行こう

名も知れずひっそりと咲いている花が好きでした
つくしんぼの生えた土手が好きでした
苔むす庭が好きでした
ひんやりとしたお台所、硝子窓
優しい人々 賑わい
お墓詣りのつれづれに歩いた山道
日が翳り、山の空気がひんやりとしてくると
急ぎ足で山の小径を帰るのでした

まだ あの時のままでしょうか
子供のわたしに 優しかった人
日の射して 足をぶらぶらさせた縁側
あの時のままずっと とまらずにいられたらよかったのに


1991 June,
written







*大切なお時間をありがとうございます*



[PR]
by snowyspring | 2017-06-10 20:27 | 詩( my younger days)
d0361758_13555713.jpg




*写真は詩の内容とは関係がありません*



白いページに何を書く?
わたしと あの人のことを書く?
あの人の靴のことを書く?
あの人の家の 猫のことを書く?

そんな事 みんな おとぎ話
だけど ほんとうにあった話

海には 漣が立ち
あの人は 遠い島を見つめていた
足もとで 砂が ざざとくずれていた
想い出が
凝縮された想い出が
胸の中で 轟き 過ぎていくように
その 熱い胸に 寄せては返していた
わたしは ただ だまって歩いていた
風景の中に とけこもうとして
なにかの シンパシーを感じながら

そんなこと まるで シンデレラのように
魔法の杖を振り下ろしたとたん 終わる
でも……わたしは もう片方のガラスの靴を 持っているの








*大切なお時間をありがとうございます*

[PR]
by snowyspring | 2017-06-08 13:52 | 詩( my younger days)

「眠りの前に」

d0361758_17535882.jpg


d0361758_14430009.jpg








青い時間の 夜空は 黒

とても眠いの
でも もう少し
眠りに入る前に
もう少し この時間を大切に

時刻は 25時13分
眠りの精の オーレ叔父さんがやってくる前の10分

もしかして カモミールティーが飲みたいの
エンヤのレコードを聴きながら……

本がコンバンワと ならんでいる
机を前に座って
時が落としていくものを すくいあげたいの
スープを飲むように
大切に味わっていたいの

今 わたしは 緑 どんどん色を変える
今 わたしは 紫 ほら どんどん色を変える
今 わたしは 黄色
こころは 白いカンバス

今 わたしは ひとり









*大切なお時間をありがとうございます*







[PR]
by snowyspring | 2017-06-07 10:59 | 詩( my younger days)

「印象」

d0361758_17533068.jpg







麦わら帽子 おっこちた
足もとにふうわり
少女の長い髪
蒼い風が浚うと
そこにはプカプカ夏が舞う

アラアラ 帽子がおっこちた
いたづらっこな風のヤツ
わたしの髪とたわむれて
どこかへ飛んでいってしまう

悲しみはいつも そばにいるのに
あなたはいつも 高らかに笑うよ
高く高く飛べ 麦わら帽子
あの高い空へすいこまれそうなほど
そうやって どれほどの時を
あなたは 追いかけているの……




[PR]
by snowyspring | 2017-06-06 10:33 | 詩( my younger days)

「散歩して」


d0361758_17383789.jpg


*写真は詩の内容とは関係がありません*






公園の散歩に行った
だあれもいない公園
木枯らしが ピュウと 吹きぬける
冬の静けさ

だあれもいないベンチに 乾いた 冷たい 風が吹く
錆びたブランコは 重たい

作業場が 公園の真下に広がる
黙々と 作業をする人たちが 目の下に広がる
冬の寒空の木枯らしの中で

ただ 見おろしていただけだけれど
風に体をゆだねながら
見つめていた 寂しさに……
そんな 働く人たちを
その中に 入ってゆきたい衝動と
入ってゆけない苛立たしさに 身を任せながら
見つめていた
冬の公園







*大切なお時間をありがとうございます*
*良い一日になりますように*




[PR]
by snowyspring | 2017-06-05 11:45 | 詩( my younger days)

「旅立ち」

d0361758_17391660.jpg


*写真は詩の内容には関係がありません*





旅立ってゆく 遥かな島へを
8時間の 時の壁を隔てて

明日の荷物は 用意できてる

君は今 眠りの中 どこを旅するの
いつも一人で 旅立ってゆく

だけど決して 一人じゃないの
楽しい人たちと 語らいの時
そういうものに包まれていて
遠い島で 赤い車 飛ばしている時

あなたは思うでしょうか

この街のことを
今日の海の夜景を

たまには 電話をちょうだいね
たまには 手紙を書きなよね

それが  Mason への 優しいなぐさめになるのなら







*大切なお時間をありがとうございます*


[PR]
by snowyspring | 2017-06-04 11:42 | 詩( my younger days)

「夕暮れ」

d0361758_17384290.jpg







道路に黒い影落とす夕暮れの木
仕事終え帰るわたしの足もとに

踏むと 夏の濃さが 体をつつむ

一歩一歩と 坂を登る
家までの数分間


背景に浮かびあがる家並みは
夏に取り囲まれた 子供や
大人の息衝きをつつんでいる


蒸し暑さの中 眠れない人の息衝きも
朝早く 飛び出す子供のはしゃぎ声も


かつて 子供らは 蝉時雨の中
日焼けし 逞しく 虫を追い
今 子供らは やはり 蝉時雨の中
日焼けもし 虫も追い 夕餉にもついて

願う 逞しく 疲れ果て 眠りにつくことを







*大切なお時間をありがとうございます*














[PR]
by snowyspring | 2017-06-03 12:07 | 詩( my younger days)

「青い畳」

d0361758_14044371.jpg


*写真は詩の内容とは関係がありません*







青い畳の上に 寝そべってみるよ
懐かしい匂いが 胸の奥に広がるわ
あれは 9歳の頃
新しい畳の青さが とても新鮮で
そっと 日記につけたわ
日に映える藺草の青さ
日本間の静かな午後
父の碁石が 目に見える父の存在を語る
白黒の碁石 並べて遊んだ

なにも知らなかった幸せな頃に戻ったら
父と手をつないで
夕日の坂を駆けるでしょう







*大切なお時間をどうもありがとうございます*

[PR]
by snowyspring | 2017-05-31 13:55 | 詩( my younger days)

「花の庭」

d0361758_17455204.jpg


*写真は詩の内容とは関係がありません*








ダディ ダッホディルが咲くよ
もうじき ダッホディルが咲くよ
ダディの大好きな ダッホディルが咲くのよ
それだけしか言えなくて 微笑むわたしたちの上を
冬の低い空が覆っている

もうじき 咲くのよ
ダディが好きなダッホディルが
また 水をやろうね
一緒に
そして3月になると
沈丁花も薫りはじめるよ

5月にはアメリカハナミズキ
それから ぼたんも咲くよね
それに 鈴蘭も 咲くといいね
みんな 香り高く 
誇り高く
それから チューリップもたくさんね

幸せに暮らそうね
笑いながら
とっても幸せに 暮らそうね
約束よ








*大切なお時間をありがとうございます*


[PR]
by snowyspring | 2017-05-31 11:27 | 詩( my younger days)

「夜明け」

d0361758_18161354.jpg



*写真と詩の内容とは関係がありません*








夜明け前のオレンジ
梢の空を染める
ふとした物音
朝の鼓動をつたえる
じっと なにもせず 夜明けを待っている
なにもない白いページ
染め上げる朝を 何もかも
窓の向こうには止まった風景
一台飛ばす自動車の 遠くへ去っていくうなり







*大切なお時間をありがとうございます*

[PR]
by snowyspring | 2017-05-29 10:59 | 詩( my younger days)

自作の詩を書き記してゆくブログです。他に写真と日々のことも少しだけ。


by snowyspring
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30